UCHINO開発秘話

エアーニットシリーズ開発秘話 

触れた瞬間、きっとわかる。

マシュマロエアーニットとスーパーエアーニット、開発の裏側


毎日、何気なく手に取ってしまう服があります。
気づけば、洗ってはまた着て、畳んではまた手が伸びる。
そんな一着には、派手さはなくても、確かな理由があります。

UCHINOのマシュマロエアーニットスーパーエアーニットも、まさにそんな存在を目指して生まれました。

やわらかい。軽い。気持ちいい。
言葉にするとシンプルですが、その“ちょうどよさ”を形にするまでには、たくさんの試行錯誤がありました。




~マシュマロエアーニット~



■ 目指したのは、UCHINOになかった着心地


開発の出発点にあったのは、
「UCHINOになかった、伸びる、やわらかい、軽い、気持ちいい素材をつくりたい」
という思いでした。

UCHINOはこれまで、タオルやガーゼなど、肌に直接ふれる心地よさを大切にしたものづくりを続けてきました。
その一方で、ニット素材の領域では、まだ表現しきれていない快適さがあるのではないか。
そんな問題意識が、開発のスタート地点にありました。


着た瞬間に気持ちいいのはもちろん、しばらく着て過ごしてもストレスがなく、毎日の暮らしの中で自然に選ばれていくこと。
“特別な一着”ではなく、“つい毎日着たくなる一着”
そのための素材開発が始まりました。

■ 困難な素材開発


実は、マシュマロエアーニットの開発は一直線ではありませんでした。

最初に動き始めたのは2020年1月ごろ。
そこから4〜5種類もの試作を重ねましたが、当初はなかなか納得のいくものにならなかったそうです。

開発初期は糸の太さを40番手〜60番手を利用することで検討を進めていたものの、試作を重ねる中で見えてきたのが、
「一度伸びると戻らない」
という課題でした。


その壁にぶつかり、開発はいったん立ち止まります。

それでも諦めず、素材や設計、生産条件まで含めて見直しを重ね、2022年11月に再始動。
ここから、ようやく突破口が見えてきました。


■ ほんの少しの設計差が、着心地を変えた


マシュマロエアーニットの大きな転機になったのは、糸の番手と構造設計の見直しでした。

最終的にたどり着いたのが、80番手の糸の採用と、接結(2枚の生地や編地を糸や織りでつなぎ合わせ、一体化させた生地のこと)の設計調整です。

二枚の生地をつなげる距離や間隔を少し広げて、ゆとりを持たせたことで、生地にかかるテンションが戻りやすくなったのです。

見た目にはほんのわずかな違いかもしれません。
けれど、肌にふれたときの感覚、着て動いたときの印象、着続けたときの安心感は、こうした微差の積み重ねで大きく変わります。

やわらかく、軽く、ソフト。
それでいて、よれにくい。
その絶妙なバランスは、長い試行錯誤の末にようやく形になりました。




■ 見えなくなるものにも、手間を惜しまない


マシュマロエアーニットの開発で印象的なのが、PVA(水溶性ビニロン)という繊維を使った工夫です。

この素材では、甘撚りのやわらかな風合いをつくるために、PVAを活用していますが、このPVAは最終的には水に溶けてなくなってしまうもの。
つまり、完成品にそのまま残るわけではありません。

それでも、UCHINOはそこにコストと手間をかけました。

見えなくなるものに、あえてお金をかける。
効率だけを考えれば省けるかもしれない工程に、あえて意味を見出す。
それは、最終的な肌触りや風合いに、確かな違いが出ると信じているからです。




~スーパーエアーニット~



■ 次の挑戦は、もっと薄く、もっと軽く


マシュマロエアーニットの試行錯誤を経て、次に着手したのがスーパーエアーニットでした。

こちらはさらに細い100番手の糸を使った素材開発です。細い糸で、薄く、軽く、美しく仕上げたい。

でも、薄さを追い求めすぎると、日常で着るには心もとなくなる。

そこで、トップスだけでなく、ボトムスやトランクスなどのインナーウェアにもシリーズとして展開できる素材として範囲を広げるべく、透け感を抑えながら、なおかつより軽く、より薄く、よりなめらかな着心地を実現するための調整が続きました。


■ スーパーエアーニットがこだわったのは、見た目だけではない

スーパーエアーニットの魅力としてまず感じられるのは、薄さ、軽さ、なめらかさかもしれません。
けれど開発の現場では、もうひとつ大きなテーマがありました。
それが吸水性です。

開発初期、着心地そのものはよくても、吸水性には課題がありました。
でもUCHINOは、肌にふれるものをつくるブランドとして、そこを妥協しませんでした。

きれいに見えること。
光沢やドレープが美しいこと。
それだけで終わらず、汗ばむ季節にも気持ちよく着られること。
着た瞬間だけでなく、日常の中でちゃんと快適であること。

そのため、スーパーエアーニットは見た目の美しさだけでなく、
毎日使いやすいかという視点で磨き込まれていったのです。


■ とても手間のかかる素材


スーパーエアーニットには、表からは見えにくい贅沢があります。

この素材は、一般的な天竺素材(平織り)ではなく、ダブル組織のスムース編み
そのため目がきれいで、光沢感やドレープ感が出やすいのが特長です。
しかも100番手という細い糸でスムース編みという仕様は、かなり珍しいものです。

 

一般的な類似品はもっと太い糸を使うことが多く、生産効率の面でも有利です。
一方でスーパーエアーニットは、細い糸を使っているため切れやすく、使える編み機も限られます。
編み機もゆっくり回さざるを得ず、生産効率は決して高くありません。
素材が繊細なぶん、製造時の良品率も簡単には上がらないといいます。

 

それでも、この方法を選びました。

なぜなら、その手間の先にしか出せない肌触りや、目の美しさや、落ち感があるから。
効率ではなく、品質を優先した結果が、この素材には宿っています。


■ リブまで同素材。そんな細部にも理由がある


スーパーエアーニットは、生地そのものが丈夫でヘタレにくいことも特徴です。
さらに、襟まわりに使うリブも同素材でつくっているため、襟がよれにくく、見た目の美しさを保ちやすい。
これは実はかなりコストのかかる仕様だそうです。

 

見た目にはさりげない部分かもしれません。

でも、毎日着る服は、こうした細部の積み重ねで印象が変わります。

着たときにきれいに見える。
洗っても印象が崩れにくい。
そうした“当たり前の心地よさ”を支えるために、見えにくい部分まで丁寧に設計されているのです。


■ 着ている感覚が、だんだん消えていく


開発担当者の言葉の中で、特に印象的だったのが、
「着ている感覚がなくなる」
という表現でした。

それは、単に薄いとか、軽いということだけではありません。
肌に無理なくなじみ、動きを邪魔せず、しばらく着ているうちに、その存在を意識しなくなる。
この感覚は、UCHINOのガーゼ製品にもどこか通じるものがあります。

マシュマロエアーニットは、空気を含むようなやわらかさで包み込む着心地。
スーパーエアーニットは、薄く軽く、なめらかに流れるような着心地。

方向は違っても、どちらも目指していたのは同じでした。
肌に負担をかけず、日常に自然となじむこと。

寝巻として着る。
家でくつろぐときに着る。
会社に着ていく。
ちょっとした外出にも使う。

そんなふうに、暮らしの中で境界なく使われていること自体が、この素材の完成度を物語っているのかもしれません。




■ UCHINOらしさは、「効率よりも気持ちよさを選ぶこと」


今回の開発ストーリーを通じて見えてくるのは、UCHINOの一貫した姿勢です。

編み機はゆっくり。
素材は繊細。
良品率も簡単には上がらない。

それでも、肌にふれたときの気持ちよさのために、時間も手間も惜しまない。

決して派手なものづくりではないかもしれません。

でも、毎日肌にふれるものをつくるブランドとして、とても誠実な姿勢です。

マシュマロエアーニットも、スーパーエアーニットも、
ただ新しい素材をつくるために生まれたのではありません。

本当に気持ちいいものは何か。
毎日使いたくなる快適さとは何か。
その問いに、真正面から向き合った結果として生まれた素材なのだと思います。


■ そしてこれから、毎日の定番になっていくために


マシュマロエアーニットは、夏以外の季節に心地よく寄り添う素材として。
スーパーエアーニットは、オールシーズン使え、インナーにもアウターにも広がる素材として。
それぞれに違う個性を持ちながら、どちらも“毎日使いたくなる”ことを目指して育てられてきました。

年齢を問わず着てもらえること。
若い世代にも自然に受け入れられるデザインであること。
シリーズとして、これからさらに広がっていくこと。

開発や企画の現場では、すでに次の展開も見据えているそうです。

まだ伝えきれない魅力が、まだたくさんあります。

でも一度触れてみると、その違いはきっと素直に伝わるはずです。

“今日はこれを着たい”
そんなふうに自然と思える一着を目指して。
マシュマロエアーニットとスーパーエアーニットには、たくさんの細かな工夫と、長い時間をかけた試行錯誤が込められています。

ぜひみなさまにも、その着心地を感じていただけたらうれしいです。

 

マシュマロエアーニット

スーパーエアーニット

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1 件の返信 (新着順)

マシュマロガーゼの着心地の良さを知てから手放せず
毎日シャツワンピースを着て寝ています。
この夏からクレープガーゼデビューもしますが
軽くサラッとしていてこちらも手放せなくなりそうです。
私のファーストクレープガーゼは柄物のワンピース。ルームウェア用に購入しました。
これからは
冬はマシュマロガーゼ! 夏はクレープガーゼ! これで大満足していたのですが
今回開発された素材が
   「UCHINOになかった着心地」って!!!
ものすご~く気になります!!!

マシュマロガーゼは軽くソフトでストレスなく毎日着たくなりますが、すぐ毛玉が出来るのが難点。
今回開発されたニットの
「伸びるけどよれにくい」「丈夫でヘタレにくい」というのは、毎日着る物であれば非常に助かります。
マシュマロエアーニットとスーパーエアーニット
様々なシーンで活躍しそうなので期待しています!


マシュマロガーゼのワンピースをご愛用いただき、ありがとうございます👗✨
さらにこの夏はクレープガーゼデビューもされるとのこと、
季節ごとにUCHINOの素材を楽しんでいただけていることを、本当に嬉しく思います🌿
定番のマシュマロガーゼに加えて、今回のエアーニットシリーズのように、
まだまだお伝えしきれていない魅力的な素材がたくさんございます!
snowさんの毎日のさまざまなシーンに寄り添いながら、
UCHINOの商品で少しでも心地よい時間をお届けできたら嬉しいです😊